飯田産業の建売住宅が「恥ずかしい」と思う理由は、主に2つです。
- 建売全般の「安い」イメージ
- デザインに個性がなくありふれたイメージ
しかし今の建売住宅は、安かろう悪かろうではありません。基本性能に関しては、非常に高いレベルに達しています。
また、個性的ではないものの万人受けする「80点くらいのデザイン」は、将来売却する時に有利です。誰にも嫌われることがなく、「普通にちゃんとしてるな」と思ってもらえるからです。
しかしそんな飯田産業の家にも「これはダメ!」というパターンがあります。それについても、筆者とクラシエステート株式会社の溝口社長が詳しく解説していきます。
結論を先取りすると、飯田産業の家は手抜きをして安くつくっているわけではありませんし、内外観のデザインも今のトレンドにあわせてそつなく仕上げています。
ただし、大工さんの質によるバラツキは避けられません。飯田産業グループ全体で、年間4万棟以上を建築していますから、中には首をかしげてしまうハズレ物件も存在する……というのが実情です。
また、立地によっては「ここに建てたらショボく見えてしまう…」というハズレパターンも存在します。
「ハズレ物件を避けてアタリ物件を選ぶ」知識も、この記事で解説していきます。
この記事は宅建士資格を保有するアップライト合同会社の立石秀彦が制作しました。
飯田産業が「恥ずかしい」と言われる5つの理由

飯田産業に限らず、建売住宅の購入を検討するとネットに散見される「恥ずかしい」というネガティブな口コミが気になります。
しかしその口コミには根拠がないものも含まれており、しっかりと内容を判断する必要があるでしょう。ここでは、代表的な口コミ5種類をあげてコメントしていきます。
理由1:デザインが画一的で「安っぽく見える」というイメージ

飯田産業の住宅が画一的に見える、というのは、ある程度うなずける意見です。
飯田産業では、品質を落とさずにコストダウンを実現するため、さまざまな工夫を凝らしています。
住宅設備の標準化:キッチン、バスルーム、トイレなどの設備は、特定のメーカーの決まった仕様のものを大量に仕入れています。これにより、コストを大幅に下げています。徹底した標準化をしているため画一的に見えるが、その分コストダウンが実現できているということです。
部材の標準化: 柱や梁などの構造材、壁材、窓サッシなども、サイズや種類を絞って標準化しています。部材のコストダウンだけでなく、現場での作業効率も上がります。
設計ルールの標準化: ある程度の設計上のルール(モジュール)を設けることで、設計作業を効率化しています。
このように、「品質を落とさずにコストダウンするには?」という点を突き詰めているため、飯田産業の住宅が画一的に見えるのだと考えられます。
飯田産業の家は安っぽくて「高見えしない」は本当?

飯田産業の家が「安っぽく見える」かどうかは、物件によってかなり違っています。
上記写真は、飯田産業の住宅にインストールされていたクリナップ製のシステムキッチン。確かに上位グレードではありませんが、十分な性能を備えており、デザインも悪くない製品です。飯田産業では、他にもリクシル製や、ファーストプラス製の設備などを使用しています。
いずれもしっかりした品質の製品ですが、設計を担当する建築士のセンスによっては「これはダサい」というカラーを選んでいる場合があります。中には仏像か?と思うようなメタリックなカラーを選んでいた事例もあり、筆者も現場で「ダサい…」と絶句してしまいました。
とはいえ、建売住宅は現物を見て選べますから、センスのない物件を避けるように注意すれば大丈夫でしょう。また、早いタイミングで契約した場合、内装カラーを選べるケースもあります。詳細は、クラシエステート株式会社までお問い合わせいただければ、詳しくご説明可能です(もちろん無料対応です)。
お問い合わせフォーム|クラシエステート株式会社
「どのメーカーならギリギリここまで内装カラーを選べますよ」といった、各メーカーが出したがらない情報もお伝えできます。
理由2:建売住宅=「安かろう・悪かろう」という先入観
昔の建売住宅には「安かろう・悪かろう」という製品も多かったそうです。ただ、かなり前から建売住宅のクオリティは上がっており、最近では注文住宅に負けない性能を備えるようになっています。
たとえば飯田産業では、すべての家で第三者機関(国が認めたチェック機関)による住宅性能評価書を取得するなど、家の基本的な安全性や品質の確保には注意を払っています 。特に、地震への強さ(耐震等級)など、命に関わる部分では高いレベルを実現しています。
少し後の章で詳しく説明しますが、飯田産業グループの家が安いのは、コストダウンのための努力を積み重ねているからです。
年間4万棟という大量の供給数を背景に、大量仕入れによって驚くほどコストを落としています。それだけでなく、木材はグループ会社のファーストウッドが直接輸入、加工することでコストを抑えています。自前の配送システムを用意するなど、Amazon顔負けの効率的な経営も行っています。
今の建売住宅は、安かろう・悪かろうというわけではありません。しかし、昔の考え方から抜け出せない人は「建売住宅は安かろう・悪かろう」だという先入観から抜け出せないのかもしれません。
飯田グループの分譲戸建供給は年間約4万棟、国内シェア約30%(集計期間:2023年4月1日〜2024年3月31日、住宅産業研究所調べ。出典:IGHD公式『分譲戸建|すまいのこだわり』)
理由3:標準仕様のグレードが最低限

上の写真は飯田産業の物件内部。システムバスの写真を見て、何か引っかかる点はないでしょうか?
筆者は「お風呂の蓋が安いヤツだ」という点に引っかかりました。
今のシステムバスの風呂蓋は、ほとんどが板状の「組みフタ」「パネルフタ」と呼ばれるタイプです。おそらくこの物件で風呂フタをパネルフタにせず、あえて巻きフタ(ロールフタ)にしたのはコストダウンの一環でしょう。
このように、実用に問題がない「見た目的な部分」は、あちこちでコストダウンがはかられています。写真には写っていませんが、シャワーヘッドも簡素な物がついていました。
確かに「標準仕様のグレードは最低限」といえるので、気になる部分があればオプションとしてアップグレードしてもらうか、購入後に取り替える必要があります。
こういう点は、確かに「安っぽく見えてしまう」というデメリットにつながる可能性があります。
理由4:ネット上のネガティブな口コミや評判
飯田産業の建売のみならず、いろいろな会社の建売住宅について、ネガティブな口コミが見つかります。「施工不良があった」「購入後すぐに劣化した部分がある」などなど、読んでいると怖くなる話もあるでしょう。
しかし、年間4万棟の一戸建て住宅を供給している飯田産業に対して、悪い口コミの数はわずかです。
つまり、施工に問題がある物件は、飯田産業の建物全体から見たらごく一部ということです。
もちろん、問題がある物件を見抜いて安心して住める物件を探す必要があるのですが、その点はクラシエステート株式会社にお任せください。
クラシエステートでは仲介手数料無料で、飯田産業グループをはじめとするさまざまなハウスメーカーの建売住宅に現場同行し、プロの目でチェック・確認を行います。
お問い合わせフォーム|クラシエステート株式会社
八王子や多摩エリア限定ではありますが、お気軽にお声がけください。もちろん、しつこい営業などは一切行いませんので、ご安心ください。
理由5:隣の家との距離が近いなどの住環境

ミニ開発、という言葉を聞いたことがありますか?
最近の住宅地販売、建売住宅販売では、市街地の古い大きな家などが売りに出た際、その敷地を複数に分割して商品化する手法が一般的で、こういった手法をミニ開発と呼びます。
たとえば100坪の敷地を3つに分割する、といったイメージです。
ミニ開発のメリットは、都市計画法の開発許可が必要ない規模なので、シンプルな手続きで商品開発ができることにあります。
その反面、どうしても敷地の形状に制限がついたり、接道の都合で隣地との境界ギリギリに建物を配置することがあります。
そのせいで「隣とこんなに近づけて建てなくてもいいのに」と感じてしまうことがあります。
ただこれは建売に限った話ではなく、ミニ開発で分譲された土地に注文住宅を建てても同じことが起きます。
【プロが解説】飯田産業の安さの秘密と気になる品質・性能の真実

この章では、飯田産業の「安さ」の秘密に迫ります。
住宅の「安全性」や「快適性」は落とさず、小規模なハウスメーカーにはまねのできない強力なコストダウンを実現する手法とは、どんなものでしょうか?
飯田産業の物件を「買うべきか、やめておくべきか?」と悩んでいる方に、ぜひ知っておいてほしい情報をまとめました。
飯田産業が圧倒的に安い5つの理由
コストダウンの手法
家づくりの段階 | 主な戦略・工夫 | コストへの影響 |
---|---|---|
土地探し | 全国の情報網と、即決できるスピード | 土地を安く仕入れられる |
設計 | シンプルで定型的なデザイン | 設計の手間と材料のムダを減らす |
材料の準備 | 自分たちで作る(垂直統合)、まとめ買い | 材料費と余計な手数料をなくす |
建設 | 工場での部品作り、自社での現場管理 | 人件費を減らし、工事期間を短くする |
販売 | 豪華な広告はしない、地元の不動産屋さんと協力 | 固定費(販売管理費)を減らす |
飯田産業の建売住宅は、注文住宅とはまったく違うコンセプトで建てられています。
注文住宅では、家を「ライフスタイルを実現するための、自己表現のツール」と捉え、理想を実現するために時間とお金をかけて建築していきます。
一方、飯田産業グループをはじめとするパワービルダー系の建売住宅は、家を実用面から捉えて「現在の基準にあった高性能な住宅を、いかに安く提供するか?」に焦点を合わせています。
ひとことでいうと、合理性を追求して建てられた家といえるでしょう。
安さの理由①:土地の一括仕入れ
飯田産業グループでは、全国各地に展開する営業所・支社を情報網として利用し、各地に安い土地が出たら、あっという間に検討し、購入してしまいます。これは他社にマネできないスピードです。
土地をすばやく購入できるのは、その土地に何軒の家が建てられて、いくらで売れそうか、そしていくらまでなら土地を買っても利益が出るかを瞬時に計算できるシステムをもっているからです。
また、現金即決で支払いができる資金力もあるので、土地を安く一括仕入れすることができます。
安さの理由②:建材・設備の大量発注
飯田グループだけで、年間4万棟の住宅を建てています。その事業スケールを背景に、建材やキッチンなどを大量に買い付けることで、劇的なコストダウンを実現しています。
それだけでなく、「垂直統合」という戦略に基づき、さまざまな建材をグループ会社内で作り、仕入れの効率化をはかっています。
たとえば、木材は主にグループ会社のファーストウッドが供給し、効率的にコストを引き下げています。また、キッチンやお風呂のメーカーであるファーストプラス、内装メーカーのオリエントもグループ企業で、飯田産業に資材を安く提供しています。
安さの理由③:住宅の規格化と建築の効率化
飯田産業グループの家は、コストを抑えるために、設計の段階から工夫されています。デコボコが多い複雑な形の家は、材料にムダが出たり、建てるのに手間がかかったりします。そこで、できるだけ四角に近いシンプルな形(総二階建てなど)にすることで、コストを安くしています。
また、壁紙やキッチンなどの選択肢をあらかじめ絞っておく「規格住宅」にすることで、材料の管理や工事の手間を省き、全体のコストを下げているのです 。
加えて、自社の社員が現場監督として直接工事を管理する「直施工」という方式をとるなど、極力中間マージンが発生しないように業務を組み立てています。
安さの理由④:効率的な建築方法
飯田グループの家づくりは、昔ながらの大工さんがノコギリやカンナを使って木を削る…というよりは、工場で作られた部品を現場で組み立てる「プラモデル」に近いイメージです。
飯田産業の独自工法をI.D.S.工法といいますが、これは伝統的な日本の木の家の建て方(木造軸組工法)と、工場で作った頑丈な壁パネルを組み合わせた、ハイブリッドな方法です 。地震に強い家を、現場でスピーディーに作ることができます 。
家の骨組みになる木材は、すべて工場でコンピューター制御の機械によって精密にカットされており、大工さんは現場で組み立てに専念します。
家づくりの中心を、天候などに左右される屋外の「現場」から、管理の行き届いた「工場」へ移したと考えるといいでしょう。
安さの理由⑤:お金をかけず、じょうずに販売する工夫
家を買おうとすると、立派な住宅展示場に行くことが多いですが、あれは作るのも維持するのも非常にお金がかかります。飯田産業は、そうしたお金のかかる住宅展示場はほとんど持たず、代わりに、実際に分譲地で販売している家そのものを「モデルハウス」としてお客さんに見てもらいます 。
また、自社の営業マンが販売するのは全棟数の半分程度で、あとは各地の不動産屋さんが販売を行っています。
これは、たくさんの営業マンを社員として抱えるという固定費を、家が売れた時だけ支払う手数料(変動費)に変える、とてもコスパのいいやり方です。これにより、人件費を抑えながら、その地域のことをよく知っている不動産会社の力を借りて、効率よく家を売ることができるのです。
飯田産業の建売住宅がなぜ安いかを、より詳しく解説した記事もあります。
耐震性・断熱性は?「住宅性能表示制度」で客観的にチェック
飯田産業の建売住宅は、国が定めた住宅性能表示制度において、地震に対する強さを示す「耐震等級」で最高の「3」を標準で取得しています。これは、建築基準法で定められた地震への耐える力の、1.5倍の力に耐えられる強度ということです。
災害時の拠点となる消防署や警察署などと同じレベルの強さですから、震災が起きた場合にも家族の命を守れる十分な性能を備えているといえます。
また、飯田産業の住宅は、断熱性能を示す「断熱等性能等級」で「5」を標準仕様としています。
国が目標とする省エネ住宅「ZEH(ゼッチ)水準」を満たす高いレベルの建物なので、快適に暮らすことができます。また、各種税金や、フラット35の金利が優遇されるというメリットもあります。
このように、基本的な性能に関して、飯田産業の家は十分以上の性能を備えています。
2025年4月以降に確認申請を取得する新築分譲戸建は全棟ZEH水準(一次エネルギー消費量等級6相当)(出典:すまいーだ公式/国交省資料。最終確認:2025-09-13 JST)
実際の家の寿命は? メンテナンス次第で3世代住める!?
飯田産業の住宅は、住宅の性能を客観的に評価する「住宅性能表示制度」において、建物の劣化のしにくさを示す「劣化対策等級」で最高等級の「3」を取得しています。
これは、「通常想定される自然条件や維持管理の条件下で、3世代(おおむね75年~90年間)まで、構造躯体(家の骨格)などに大規模な改修工事が必要となるような劣化が生じにくい措置が講じられている」ことを国が認めているということです。
ただし、住宅の長寿命には、適切なメンテナンスを行うことが前提となっている点には注意が必要です。
飯田産業に限った話ではありませんが、長期優良住宅とはいっても定期的なメンテナンスは不可欠。飯田産業の延長保証(最長30年)を受けるためにも、以下のようなメンテナンスが前提となっています。
時期 | メンテナンス内容 | 費用目安(1回あたり) |
---|---|---|
5年ごと | 防蟻(シロアリ)工事 | 10万円~20万円 |
10年ごと | 外壁・屋根の塗装、シーリング(目地)の打ち替え | 100万円~150万円 |
10年~15年 | バルコニーの防水工事 | 15万円~30万円 |
15年~20年 | 給湯器などの設備交換 | 20万円~50万円 |
飯田産業の物件で「避けるべきパターン」とは?

これは、建築士の知人を乗せてクルマを運転していると、突然「止めて!」といわれた現場の写真です。
建売住宅の建築現場で、二階建て(総二階)の出隅の構造材ですが、非常にやばい状態です。建築士の知人が何枚も写真を撮りながら「さすがにこれは初めて見た!」と盛り上がっていたほど、危険な施工でした。
しかも、完成したら確かめる方法がありません。
さすがに飯田産業でこのレベルは考えられませんが(この現場は別の会社のものです)、しかし飯田の物件であっても建築である以上、施工にバラツキがあることは避けられません。
その点から解説していきましょう。
建築士が指摘したポイントは、ボルトの長さが足りなかったのか、構造を支える柱を異常に削ってしまっている点。また、基礎と構造材をつなげるボルトの一がずれており、強引に金物を曲げて取り付けている点などでした。大きな地震が来た際に、かなり心配な施工です。
基本性能は高いが仕上がりに「バラツキ」がある点は考慮したい
飯田産業グループの住宅は、どれも設計上の基本性能が高く、決して悪い建物ではありません。しかし、年間4万棟以上の住宅を効率よく供給するために、現場監督が一度に20以上の現場を兼任することもあります。
そうなると、現場監督の仕事は資材の発注管理と工程管理で手一杯になり、本来しっかり見ておきたい基礎の配筋や断熱材の適正な施工を完璧に確認することが難しくなります。
こういった状況は、どの建売住宅メーカーでも同じです。
そこで、建売住宅を購入する場合は、第三者的な立場でホームインスペクションを行い、「設計通りに施工されているか」「不良箇所はないか」といった点を確認してもらうのがベストです。
経験の少ない方は、すぐ目につく壁紙の剥がれなどに気を取られがちですが、そういった点は小さな問題です。
一方、ドアの開閉がスムーズでなかったり、歩いたときに床鳴りがする場合は要注意。これは建物の主要構造部を建築した大工さんが施工する部分ですから、「大工の腕は大丈夫か?」と疑うべき、危険なサイン。
八王子市をはじめとした多摩エリアであれば、クラシエステート株式会社までご連絡ください。仲介手数料無料で、ホームインスペクションに対応しています。
お問い合わせフォーム|クラシエステート株式会社
とくにプロが見る点は、基礎の施工、建物の強度にかかわる部分(大工施工)、浴室などの水密性(認定職人施工)について。これらを見極める自信がない場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
本当にあった飯田産業グループの「恥ずかしいパターン」とは?

筆者と溝口社長の意見が一致したのは「まわりの建物次第で、恥ずかしく見えてしまう事例がある!」ということ。隣に高級住宅が立っている場合など、飯田産業の家も比較的安っぽく見えてしまいます。
逆に、古い住宅街の中に2~3軒だけ飯田産業の新築が立っていると「むしろよく見える」ということもあります。
要は「何と比較されてしまうか」という問題です。
クラシエステート株式会社がある多摩エリアでは、新たに開発された住宅地には建売住宅のみが建てられることが一般的。その場合、とくに恥ずかしく見えたりはしません。
ところが、筆者の事務所付近には、アーネストワン(飯田産業グループ会社)の建売住宅と、非常にかっこいい注文住宅が並んでいる事例があります。注文住宅は堂々とした規模の平屋で、アメリカンなガレージを備えています。
これと比較されると確かに厳しいので、「隣が高級住宅」というパターンは避けた方がいいでしょう。
いつもなら「ごく普通」に見えているアーネストワンの新築戸建てが、となりにある建物次第では「安っぽく見えるな」と感じました。
お問い合わせフォーム|クラシエステート株式会社
クラシエステート株式会社では「今後まわりにどんな建築計画があるか」も、ご希望であれば調査し、レポートします。
飯田産業のメリット・デメリット総まとめ

これはクラシエステート株式会社の溝口社長の経験談ですが、現地で物件を案内していると、飯田産業の家についてネガティブな反応を示すのは、子どもがいない夫婦が多いようです。
共働きで子どもがいない、いわゆるパワーカップルの場合、住宅で理想を実現しようと考える傾向があり、建売住宅には興味を持たないのかもしれません。
一方、子育て中のファミリー層には、飯田産業グループの建売住宅の人気が高く真剣に検討する人が多いそうです。
ファミリー層の場合は「学区はどこ?」「通学路は安全?」「病院は?」といった点が重要なので、飯田産業グループが効率的に確保した土地の立地条件などが魅力になるのでしょう。
また、将来かかってくる学費は子どもひとりあたり数千万円という規模になります。その点、注文住宅にお金をかけるよりも「性能が同じなら建売住宅を選ぼう」ということになるのかもしれません。
子どもひとりにかかるお金は?
現在日本で子育てをする場合、子どもの出生から大学卒業までにかかる費用は2600万円から4200万円程度といわれています。これには子どもの養育費(生活費)と教育費の両方を含んでいます。すべて公立であれば2600万円かかり、幼稚園から大学まですべて私立(大学は理系)の場合には4000万円を上回るという計算になります。
改めて考える、飯田産業の3つのメリット
飯田産業の家の最大のメリットは、性能に対して価格が安いことでしょう。これまで述べたような工夫をこらし、中小規模のメーカーにはマネのできない低価格を実現しています。
また、土地の仕入れ力が高く、いい土地を押さえているので「立地がいい物件が多い」というのもメリットでしょう。
また、建売住宅のメリットとして、実物を見て選ぶことができ、すぐに入居できる点もあげられます。
知っておくべき3つのデメリット
飯田産業の家は、効率的に作られています。モジュール化や標準化によってコストを落としているため、デザインや間取りの自由度が低いのが最大のデメリット。
そこで、住宅で自分の夢を実現しよう、という人には物足りなく感じられるはずです。
また、オプション費用には注意が必要です。すでに説明したとおり、設備類のグレードはごくシンプルな標準仕様。そのため、こだわりたい部分があればオプションで交換してもらうか、購入後に自分で交換する必要があります。
網戸なども通常はオプションなので「何がオプションか?」を見落とさないようにしてください。
あとは、アフターサービスが必要十分なレベルに抑えられており、メーカー側からわざわざ「調子はどうですか?」と尋ねてきてくれない点も要注意。
ただし、こういった点はクラシエステート株式会社でサポートできるので、ぜひお問い合わせください。
お問い合わせフォーム|クラシエステート株式会社
物件ごとの注意点やデメリットをきちんと指摘できるのも、メーカーではなく第三者的に営業している会社の長所です。
あなたは飯田産業の家が向いている人?向かない人?
ズバリ、飯田産業の家が向いているのは、忙しい子育てファミリー。
子どもひとりを育てるために、数千万円のお金がかかります。注文住宅もいいですが、その予算を教育費にまわしておかないと、将来の子どもの選択肢を狭めてしまう可能性も……。そう考えると、予算を押さえて立地のいい住宅を買えるメリットは大きいといえます。
一方、飯田産業の家が向いていないのは、家に理想を託したい人。
飯田産業の家は、「住宅は実用的な道具」と割り切ったつくりになっています。性能は高いが、見た目は画一的で、なおかつ設備類もシンプル。「家にこだわりが強い」という場合は、物足りないかもしれません。
家を「実用品」ととらえるか、「趣味や理想を反映する物」と捉えるかで、向き不向きが変わってきます。
向いている・向いていないまとめ
向いている人:これから子育てで出費が控えているファミリー層・子育て世帯にはとくにおすすめします。
向いていない人:家に理想を求める人、高齢層にはおすすめしません。ブログなどで建売住宅を批判しているのも、比較的高年齢層です。
建売住宅は「初めての家」に向いている商品
注文住宅vs建売住宅
建売住宅(分譲戸建住宅) | 注文住宅 | |
---|---|---|
購入者の平均年齢 | 38.2歳 | 44.8歳 |
世帯の平均年収 | 727万円 | 842万円 |
初めて家を買う人の割合 | 非常に高い(約8割) | 高いが建売よりは低い |
この表は、国土交通省「令和5年度 住宅市場動向調査報告書」をもとに作成した物ですが、データを見てわかるように、建売住宅は30代(主にファミリー層)が、「初めて購入する家」という位置づけ。
注文住宅はそれより年齢層が高いユーザーが購入しています。
建売住宅は、すでに完成した現物を見て、生活導線なども確認した上で購入できるため、初心者層に支持されているともいえます。
実は、飯田産業などのハウスメーカーも、建売住宅のユーザー層は「初めて家を買う人」と捉えています。
買ってから後悔しない!内覧時のチェックポイント7選

記事前半では、建売住宅のメリット・デメリットや、どんな人に向いているかを見てきました。
「自分のニーズに合っている」と思える場合でも、できるだけ物件のコンディションがいい家を買いたいものです。
建物はどれも同じように見えて、建てた大工さんや設備職人の腕がそれぞれ違っていますから、よくできた建売と、あまりよくな建売物件があります。
そこでこの章では、建売住宅を検討する場合「どこを見ればいいか」を解説します。もし中古物件を検討する場合であっても、ここでの知識が役に立つはずです。
建物外部で見るべき3つのポイント

筆者はどんな場合も、一戸建て住宅の現地確認は外観から行います。
まず、全体に建物を見て「違和感がないかどうか」をチェックします。基礎のライン(水平)と、雨樋のライン(垂直)をたよりに、建物に傾きなどがないかをチェックするのがおすすめです。
次に、外壁のサイディングにキズがないかを見ておいてください。雑な現場ではサイディングに傷をつけることもあり、きちんと補修していないと建物寿命に影響してしまいます。
あとは、サイディングとサイディングの間のコーキングの施工具合を見ます。コーキングは見切り(コーキングの端の処理)がきれいかどうかで、施工した人の技術力がわかります。
余力があれば、基礎のひび割れ、隣家との距離感、日当たりなどをチェックします。
建物内部で見るべき4つのポイント

建物を見る時に超おすすめのアプリがあるので、ぜひダウンロードしておいてください。
東京理科大学の高橋治教授が作ったアプリで、1階の床にスマホを置いておくだけで、簡易耐震診断を行ってくれます。
被害ナビ|東京理科大学
あとは、床にビー玉などを置いておいてみて転がらないかもチェックしましょう。床の方向きがあれば、これで確認することができます。
次に生活導線をチェックします。玄関から入ってみて、トイレ・キッチン・浴室への導線などは最優先事項。お客さんがいるときにもこういった部屋にアクセスできるかを見ておきます。
細かいポイントとしては、点検口から床下を見て「ゴミなどがなくきれいかどうか」をチェック。また、コンセントの位置と数が手持ちの家電類にとって十分足りているかもポイントです。収納の位置と使い勝手も確認しましょう。
なお、より詳しい建物のチェック方法は以下の記事で解説しています。
よくある質問と回答

マイホームの購入は、期待が大きい分、疑問や不安がつきものです。特に、飯田産業の住宅について、多くの方が気になる点をQ&A形式でまとめました。不動産のプロが、データと実体験に基づいてお答えします。
Q1. 飯田産業のアフターサービスはどうですか?
家は建てて終わりではなく、長く安心して住み続けるための点検や保証がとても大切です。飯田産業のアフターサービス内容は公式サイトにも明記されています。
主な内容は以下の通りです。
短期保証(2年間) | 壁紙のはがれや建具の不具合など、内装や設備に関する比較的身近なトラブルに対応 |
長期保証(10年間) | 家の骨組みとなる主要な部分(構造耐力上主要な部分)や、雨水の侵入を防ぐ部分についての保証 |
地盤保証(10年間) | 万が一、地盤が原因で家に損害が起きた場合に備える保証 |
定期点検サービス | 引き渡しから6ヶ月後、1年後、2年後、5年後、10年後の計5回、専門のスタッフによる無料の定期点検を実施 |
また、飯田産業ではアフターサービス窓口を公開しています。以下のリンク先でご確認ください。
カスタマーセンター|株式会社飯田産業
Q2. アーネストワンやアイダ設計など、他のパワービルダーとの違いは何ですか?
実は、飯田産業とアーネストワンは、同じ「飯田グループホールディングス」という日本最大の住宅供給グループの関連会社です。
「パワービルダー」とは、土地を大きく仕入れて一度にたくさんの家を建て、手の届きやすい価格で販売する会社の総称です。
まず、各社の関係性を整理してみましょう。
飯田産業グループ会社 | 飯田産業、一建設(はじめけんせつ)、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディーホーム |
独立系パワービルダー | アイダ設計、ケイアイスター不動産、ポラスグループ、オープンハウスグループなど |
つまり、飯田産業とアーネストワンは「兄弟会社」のような関係です。グループ全体で木材の加工や住宅設備の製造まで手掛けており、その圧倒的なスケールメリットが、低価格を実現できる大きな理由です。
Q3. 仲介手数料が無料になる場合があるというのは本当ですか?
本当です。ただし、どのような物件を、どの不動産会社から買うかによって条件が異なります。
新築の建売住宅の場合、売主である飯田産業から不動産会社へ仲介手数料が支払われるケースがあります。 この場合、不動産会社は売主様から手数料を支払ってもらえるため、買主の手数料を無料にしても、会社の利益が確保できるのです。
すべての新築建売住宅が無料になるわけではありませんが、多くの物件で仲介手数料が無料になったり、半額になったりする可能性があります。 不動産会社を選ぶ際には、「この物件は仲介手数料がどうなりますか?」と事前に確認してみることをおすすめします。
Q4. 最初は安くても、10年後、20年後に修理費がたくさんかかったりしない?
飯田産業の家に限らず、どのようなメーカーの注文住宅であってもメンテナンスは必要です。
車に車検が必要なように、家も長く快適に住むためには定期的なメンテナンスが欠かせません。 一般的に、戸建て住宅では以下のようなメンテナンスを行うと長持ちするといわれます。
経過年数 | 主なメンテナンス項目 | 費用の目安 |
---|---|---|
約10年 | 外壁、屋根の塗装・給湯器の交換・シロアリ防除工事 | 150万~250万円 |
約20年 | 上記に加えて、水回り設備(キッチン、浴室)の交換 | 200万~400万円 |
具体的な費用は、家の大きさや使う材料のグレードによって変わりますが、飯田産業の家だからといって、特別に修理費が高くなるわけではありません。
むしろ大切なのは、家を購入する時から、こうした将来のメンテナンス費用を見越して、計画的に資金を準備しておくことです。国土交通省も、住宅の長期的な修繕計画の重要性を呼びかけています。
Q5. 将来価値は?いずれ売却する時に「飯田産業だから」といって安くされたりしない?
中古住宅の価値を最も大きく左右するのは「メーカー名」ではなく「立地(場所)」です。
立地によって土地の単価が大きく変わりますし、駅や学校が近い物件は人気が高く、価値が下がりにくいからです。
もちろん、建物の状態も重要です。日頃からきれいに使い、Q4で説明したような適切なメンテナンスを続けていれば、家の価値を保ちやすくなります。
「飯田産業の家だから」というメーカー名だけを理由に、売却価格が不当に安くなることは、通常考えられません。 むしろ、飯田産業は有名なメーカーなので、販売しやすいと考えてもいいでしょう。
まとめ|飯田産業は恥ずかしくない!正しい知識で賢いマイホーム購入

飯田産業の建売住宅が「恥ずかしい」という話は、半分あたっていて、半分間違っているといえるでしょう。
古い常識にとらわれて「建売住宅は安かろう・悪かろう」だ、と考えているとしたら、それは時代について行けていない意見。飯田産業では、すべての家について第三者機関による性能評価を取得し、とくに地震に対する強さ(耐震等級)など命に関わる部分で高いレベルを実現しています。
安い理由は、安い材料で作っているからではありません。スケールメリットと企業努力により、一流メーカーの設備類であっても、よそにマネできない低価格で仕入れる実力が「安さの理由」なのです。
一方、「外見デザインなどが画一的」という意見にはうなずける面もあります。
確かに注文住宅のような個性は発揮できず、万人受けする無難なデザインにまとめられています。間取りについても、一般的に使いやすい、普通の間取りです。
しかしそれは、当然のことです。
飯田産業グループの建売住宅は、初めて家を買うファミリー層がターゲット。これからどんどん教育費が必要になる子育て世帯のために、安いけれど性能がしっかりしている家を供給することを目指しています。
もちろん、立地や建物の完成度、価格交渉の余地などは物件それぞれによって違っています。もし、「この学区内でいい建物はどれ?」「子供たちの成長や教育には、どの街がいい?」と迷ったら、クラシエステート株式会社までお問い合わせください。
お問い合わせフォーム|クラシエステート株式会社
東京都下の多摩エリア限定になりますが、ベストな新築分譲物件を探しましょう。仲介手数料無料で、なおかつすべてのハウスメーカーを横断して、間違いのない物件をご提案します。
参考文献
- 国土交通省(2022-11-07)『住宅性能表示制度 かんたんガイド(令和4年11月版)』国土交通省。 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001586565.pdf (最終確認:2025-09-13 JST)
- 国土交通省(2024-11-01)『住宅性能表示制度の見直しについて(一次エネ等級6=ZEH水準 等)』。 https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001885272.pdf (最終確認:2025-09-13 JST)
- デジタル庁/e-Gov法令検索(随時改正)『住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)』。 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000016.html (最終確認:2025-09-13 JST)
- 飯田グループホールディングス(2025-04-16 表示)『すまいーだ TOP(全棟ZEH水準・全棟評価取得の方針)』。 https://sumaiida.com/ (最終確認:2025-09-13 JST)
- 飯田グループホールディングス(2024-03-31(注記期間末))『分譲戸建|すまいのこだわり(年間約4万棟・約30% ※住宅産業研究所 2023/04/01–2024/03/31)』。 https://www.ighd.co.jp/sumai/detached_houses.html (最終確認:2025-09-13 JST)
- 飯田産業(閲覧日基準)『独自のトータルシステムで全ての工程を自社管理』。 https://www.iidasangyo.co.jp/concept/totalsystem/ (最終確認:2025-09-13 JST)
- 飯田グループホールディングス(2025-03-31 現在)『沿革(First Wood子会社化・IGウインドウズ子会社化 等)』。 https://www.ighd.co.jp/corporate/history.html (最終確認:2025-09-13 JST)
- IGウインドウズ株式会社(会社・製品ページ)『公式サイト』。 https://www.igw.co.jp/ (最終確認:2025-09-13 JST)
- FIRST PLUS INC.(2024-12-01 会社案内 PDF 等)『公式サイト』。 https://www.first-plus.co.jp/ (最終確認:2025-09-13 JST)
- ホームトレードセンター(2025-03-31 時点)『会社情報/店舗数』。 https://www.htcc.co.jp/ (最終確認:2025-09-13 JST)