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飯田グループの建売メーカーランキング!「結局どれがいい?」をプロが解説

飯田グループ(飯田グループホールディングス)の建売住宅メーカーのランキングを作るとすると、複数のランキングが必要になるでしょう。

たとえば、使用の高級さやデザインのよさで選ぶなら、1位は東栄住宅になります。

一方、コストパフォーマンスのよさでランキングを作るなら、アーネストワンが1位になりそうですし、年間売上でランキングを作るなら一建設がトップです。

そこで、この記事では飯田グループに所属する6つのハウスメーカーを、様々な切り口で評価(ランキング)し、「どの家を買えばいいか」を考える参考資料を目指しました。

あわせて、飯田グループ共通の長所と弱点についても明らかにしていきます。

この記事は宅建士資格を保有するアップライト合同会社の立石秀彦が制作しました。

【結論】飯田グループ6社に「決定的ランキング」はない? 

上の動画で溝口社長が解説している通り、飯田グループホールディングスの6つのハウスメーカーはそれぞれ住み分けをしており、価格帯や仕様の違いから1番上位には東栄住宅、逆に1番手の届きやすい価格帯にはアーネストワンがあります。

ざっくりと言ってしまうと、6つのメーカーすべてZEH水準をクリアしており省エネ性能は十分で、耐震性能にも大きな違いはありません。

飯田グループ各社のランキングとは、設備やデザインにどれだけ予算を割いているか、つまり仕上げのクオリティで序列化されていると考えることができます。

また東栄住宅や一建設などは長期優良住宅の認定を受けています。ここも差別化ポイントかもしれません。ただし、その他のメーカーでも長期優良住宅が増えてきているので、絶対的な違いとまではいえないでしょう。

ここまで見てきてわかる通り、飯田グループのランキングは家の良さというよりも予算感や仕様の高級さによるランキングだということができます。

東栄住宅やアイディホームをはじめ、タクトホームなどはそれぞれデザインを進化させて建売住宅の中で高級感を感じられるような作りを目指しています。一方で、アーネストワンや飯田産業の家はシンプルで性能重視です。そのため、手の届きやすい価格帯ですが、決してダメな家というわけではありません。

つまり、どのような住宅に住みたいかというユーザーの好みに基づいて、飯田グループの各社から選ぶべきだと言えるでしょう。住宅はシンプルで使いやすい間取り、不必要なものはいらないという場合は、アーネストワンの住宅が適しているでしょう。

逆に、建売住宅であっても高級感のある家に住みたい、ある程度デザイン性の高い内装が希望だという場合は、飯田グループの中では東栄住宅や一建設を選ぶといいでしょう。

まずは基礎知識!飯田グループ6社の「売上ランキング」 

飯田グループホールディングスは、日本最大の分譲戸建住宅メーカーです。グループ内には6つの主力会社があり、それぞれが独自のブランドで住宅を販売しています。

2025年3月期(2024年度)の売上高ランキングは以下の通りです。

メーカー名戸建分譲売上高ブランド
一建設3,058億円リーブルガーデン
アーネストワン2,377億円クレイドルガーデン
飯田産業2,291億円ハートフルタウン
東栄住宅1,793億円ブルーミングガーデン
タクトホーム1,772億円グラファーレ
アイディホーム790億円リナージュ

売上では一建設がグループ内で圧倒的な1位を占めており、2位以下を大きく引き離しています。

【データで見る】グループ内シェアと供給棟数順位

飯田グループ全体の2025年3月期における売上収益は約1兆4,596億円に達しています。なかでも戸建分譲事業が中核を占めており、6社合計で約1兆2,000億円規模の売上を生み出しています。

グループ内シェアの実態

トップの一建設は、戸建分譲事業だけで約3,058億円の売上を計上しました。これは、グループ全体の戸建分譲売上の約25%を占める計算になります。つまり、グループが販売する戸建住宅の「4棟に1棟」が一建設によるものということです。

2位のアーネストワンと3位の飯田産業は、ともに2,000億円台の売上で拮抗しています。両社を合わせると約4,700億円となり、グループ全体の40%近くを占めます。一建設・アーネストワン・飯田産業の上位3社だけで、グループ全体の売上の実に6割以上を担っているのです。

一方、4位の東栄住宅と5位のタクトホームはともに1,700億円台でほぼ横並びです。6位のアイディホームは790億円と、他の5社と比べて規模が小さく、明確な差が生まれています。

供給棟数から見た実力

飯田グループ全体では、年間約4万棟の戸建住宅を供給しています。平均販売価格は約3,130万円(2025年3月期)ですので、単純計算すると、供給戸数は以下のように推計されます。

メーカー名年間販売棟数
一建設約9,700棟
アーネストワン約7,600棟
飯田産業約7,300棟
東栄住宅約5,700棟
タクトホーム約5,700棟
アイディホーム約2,500棟

このように、供給棟数の順位も売上高のランキングとほぼ一致しています。

なぜこれほど売れている? グループ共通の「安さの秘密」

飯田グループ6社に共通するのは、「良質な住宅を手の届きやすい価格で提供する」というコンセプトです。なぜこれほど安く住宅を供給できるのか。その秘密は3つあります。

垂直統合による徹底したコストダウン

飯田グループ最大の強みは、「木材の加工」から「建材の製造」「施工」「販売」まで、住宅づくりのすべての工程をグループ内で完結できることです。

グループ内には、木材を加工する「ファーストウッド」、建材を製造する「ファーストプラス」といった関連会社があります。これにより、外部の業者を通さず、中間マージンを大幅に削減できるのです。

たとえば、一般的な住宅メーカーでは木材商社から木材を仕入れますが、飯田グループでは自社工場で直接加工した木材を使います。この仕組みが、1棟あたり数十万円から100万円単位のコスト削減につながっています。

圧倒的な調達力(スケールメリット)

年間4万棟という供給規模は、日本の住宅業界でも群を抜いています。この規模があるからこそ、建材メーカーやキッチン・バスルームなどの設備機器メーカーに対して、圧倒的な価格交渉力を持つことができます。

具体的には、同じキッチン設備を1,000台単位で発注することで、通常価格の半額以下で仕入れることも可能です。大量発注による「まとめ買い効果」が、販売価格を抑える原動力となっているのです。

規格化・標準化による効率化

飯田グループ各社は、間取りや仕様をある程度「規格化」しています。オーダーメイドではなく、あらかじめ用意された設計パターンから選ぶ方式にすることで、設計コストと工期を大幅に短縮できます。

たとえば、使用する建材の種類を絞り込み、同じ部材を複数の現場で使い回せるようにしています。現場での作業も標準化されているため、職人の作業効率が上がり、人件費の削減にもつながります。

これら3つの仕組みが組み合わさることで、飯田グループは「品質を保ちながら価格を抑える」という難しい課題を実現しているのです。

なお、飯田産業などパワービルダーの「安さ」に焦点をあてた記事もおすすめです。

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【徹底比較】あなたに合うのはどこ? 6社の特徴とブランド 

アーネストワン物件も十分なクオリティ感がある

飯田グループの6社は、いずれも耐震等級3をクリアした高品質な住宅を提供していますが、各社には明確な個性があります。ブランド名を知り、それぞれの得意分野を理解することで、あなたの希望や予算に合った会社が見えてきます。

ここでは、各社の主力ブランドと特徴を、公式情報をもとに整理しました。

会社名ブランド名主な特徴
一建設リーブルガーデン・耐震等級3、劣化対策等級3、維持管理対策等級3など主要4分野6項目で最高等級を標準取得・ZEH水準(断熱等性能等級5、一次エネルギー消費量等級6)・長期優良住宅認定の申請費用を追加負担なしで標準対応(一部物件を除く)・35年保証システム(5年ごとの無料定期点検と有償メンテナンス条件)・坪単価40万円台から
アーネストワンクレイドルガーデン・制震装置「QUIE(クワイエ)」を標準装備(震度6強の揺れを最大67%低減)・粘弾性素材を用いた制震ダンパー「SAFE365」により繰り返す余震にも強い・90年間メンテナンスフリーで制震性能を持続・住宅設備延長保証サービス(給湯器、キッチン、トイレなど最長10年間の無料修理保証)・グループ内で最も低価格帯
飯田産業ハートフルタウン・I.D.S工法(木造軸組工法と2×4工法の利点を融合)・工場生産のオリジナル耐力壁パネル(壁倍率5.0倍、国が定める最高強度)・TロックII(独自開発の金物で従来の約2倍の引抜耐力)・SI住宅(スケルトン・インフィル)により構造を傷めずに間取り変更が可能・「カンタン変身住宅」でライフステージに応じた間取り変更に対応・最長30年保証(10年目に外装点検、5年ごとに床下点検と有償メンテナンス条件)
東栄住宅ブルーミングガーデン・長期優良住宅認定を全棟標準化(一部例外を除く)・耐震等級3に加え、制震ダンパー「TOEI Safety Damper」を採用(住友ゴム工業と共同開発)・最長60年保証(長期優良住宅認定物件の場合)・10年ごとの無料定期点検(30年目まで無料)・建築前の早期契約者に対しカラーセレクトや設備仕様の変更が可能な「こだわり分譲スタイル」・グループ内で高付加価値・高価格帯のポジション
タクトホームグラファーレ・累計60,000棟以上の供給実績・変形地や狭小地でもリビングの広さや採光を最大限確保する設計力・大手損害保険会社による20年間の地盤保証・最長35年保証(5年ごとの定期点検と有償メンテナンス条件)
アイディホームリナージュ・「設計住宅性能評価書」と「建設住宅性能評価書」の両方を全棟で取得(ダブル評価)・施工段階で計4回の検査を実施し、第三者が図面通りの性能を確認・耐震等級3の全棟取得、断熱等性能等級6(一部5)を標準化・最長30年保証(5年ごとの有償メンテナンス条件)・低価格帯ながら品質評価書による安心感を付加

一建設(リーブルガーデン):バランス重視の優等生

一建設の主力ブランド「リーブルガーデン」は、飯田グループの中で最も供給棟数が多く、価格と性能のバランスに優れた住宅です。坪単価は40万円台からと手頃でありながら、必要な性能を妥協していない点が特徴です。供給棟数が多いため、希望のエリアで物件を見つけやすいというメリットもあります。

アーネストワン(クレイドルガーデン):コスパ特化と制震装置

アーネストワンの「クレイドルガーデン」は、徹底した合理化によって低価格を実現しながら、独自開発の制震装置を標準搭載している点が大きな特徴です。初期費用を抑えたい方に適していますが、オプション費用を含めた総額で比較することが大切です。また、突発的な設備故障への10年保証は、入居後の家計防衛に役立ちます。

飯田産業(ハートフルタウン):頑丈さ重視のパイオニア

飯田産業の「ハートフルタウン」は、独自のI.D.S工法による高い耐震性能と、将来の間取り変更に対応できるSI住宅が特徴です。阪神・淡路大震災や新潟県中越地震と同等の揺れを再現した実験でも、倒壊や損傷が見られなかったという実績があります。子どもの成長や独立、老後の生活など、ライフステージの変化に合わせて住まいを変えたい方に向いています。

東栄住宅(ブルーミングガーデン):長期優良住宅など「質」へのこだわり

東栄住宅の「ブルーミングガーデン」は、飯田グループの中でも高付加価値・高価格帯のポジションを確立しており、長期的な資産価値を重視する方に適しています。長期優良住宅による税制優遇(住宅ローン控除の拡大、登録免許税の軽減、固定資産税の減額期間延長)は、数百万円規模の節約効果があります。初期費用は高めですが、資産価値の維持と将来的な売却時の査定で回収できる可能性があります。

タクトホーム(グラファーレ)&アイディホーム(リナージュ):個性を知る

タクトホーム(グラファーレ)は、累計60,000棟以上の供給実績を持ち、地域密着型の展開と、生活動線を重視した間取り設計が特徴です。建物の基礎となる地盤に徹底的にこだわる、質実剛健なアプローチも魅力です。

アイディホーム(リナージュ)は、品質管理プロセスの透明性を売りにしており、第三者評価による安心感を提供しています。アーネストワンに近い低価格帯を維持しながら、品質評価書による客観的な安心感を付加している点が強みです。

プロが本音で格付け!目的別「買い」ランキング 

冒頭の動画で溝口社長が述べている通り、飯田グループホールディングスの6つのハウスメーカーを価格帯や高級感に着目して並べるとしたら、第一位は東栄住宅になるでしょう。

品質や仕上げの良さ、設備のグレードで選ぶとしたら、東栄住宅の評価が高いからです。

一方コストパフォーマンスで選ぶとしたら、アーネストワンもしくは飯田産業の家を選ぶことになるでしょう。

特にアーネストワンは特徴的で、シンプルな箱型の家とし、過剰な装飾を排して、コストを低く抑える物件作りに徹しています。もちろん必要な快適装備などは導入されていますが、高級感よりも低価格で基本性能を充実させることに重点を置いています。

立地の良さで選ぶとしたら、これはかなり難しいのですが、経験則として供給戸数の多い一建設とアーネストワン及び飯田産業が有力候補になるでしょう。

グループ内6社の中でも、この3社は年間の供給戸数が非常に多く、その分かなり良い立地の物件も多いからです。ただし立地に注目して建売住宅を選ぶとしたら、結局はどのメーカーかにこだわらず、すべてのメーカーの中から希望に近い立地の物件を選ぶのが最も効率的です。

飯田グループの家を買う前に知っておくべき「共通の弱点」と長所

ここまで飯田グループホールディングス内での各住宅メーカーのランキングを解説してきました。しかし、その大前提として飯田グループの建売住宅全般にいえる評判の良い点と評判の芳しくない点についておさらいをしておきましょう。

ここからはアップライト合同会社とクラシエエステート株式会社が実施した「飯田グループの建売住宅に実際に住んでいる人100人に聞いた評判」という記事から紹介していきます。

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まず飯田グループ全体の弱点について

インターネットの口コミでもよく書かれていますが、飯田グループのランキングを検討する前に知っておくべき弱点は2つ。割とはっきりとしています。

まず第一の弱点は最後の仕上げが粗いケースがあること、もう一つの弱点は断熱性に不満を持つ人がいることです。

順番に見ていきましょう。

まず仕上げの細部の仕上げの品質ですが、100人に聞いたアンケートでは、5段階評価で平均3.49点とやや低めの数値になりました。

具体的なアンケートの記述を見ていくと、現場による施工品質のばらつきがあることが疑われます。そこで飯田グループホールディングスに限らず、建売住宅の内覧に行く時はできればしっかりとしたアドバイスをしてくれる不動産会社と同行するのが安心でしょう。

また寒いという意見はエリアを問わず見受けられました。鉄筋コンクリート造のマンションなどに比べると、やはり木造住宅そのものの弱点ということもできるかもしれません。

飯田グループ全体のストロングポイント

逆に実際に住んでいる100人のアンケートで評判が良かったのは、立地の良さと耐震性の高さ、そしてコストパフォーマンスの高さでした。

コストパフォーマンスは100人の平均点が5点満点中4.04点、立地については、4.06点、耐震性については、4.08点と、いずれも4点以上の高い評価となっています。

立地の良さに加えて、耐震性などの基本性能に関してはしっかりと作られていると考えても良いでしょう。そしてその結果、多くの人が「コスパが高い」と判断しているようです。

まとめ:ランキングに惑わされず「実物」を見て決めよう 

飯田グループ6社に絶対的な序列はなく、予算とターゲティングに応じて6社がすみわけていると考えるべきでしょう。

「結局どの会社がいいのか分からない」「ランキングを見ても決め手に欠ける」――そう感じるのは当然です。なぜなら飯田グループの6社は、価格帯や仕上げの高級さで差別化されているだけで、基本性能には大きな違いがないからです。

東栄住宅やアイディホームは長期優良住宅の認定を標準化し、設備や仕上げに予算を割いた高級路線です。

一方、アーネストワンや飯田産業はシンプルで実用性を重視し、手の届きやすい価格を実現しています。

一建設は両者の中間でバランス型、タクトホームは地域密着で設計力に強みがあります。いずれもZEH水準をクリアし、耐震等級3を標準装備しており、性能面で劣る会社はありません。

実際に住んでいる100人のアンケートでは、立地の良さが平均4.06点、耐震性が4.08点、コストパフォーマンスが4.04点と、いずれも高評価でした。

一方で仕上げの品質は平均3.49点と改善の余地があり、断熱性への不満も見られました。こうした弱点は現場によるばらつきもあるため、内覧時に信頼できる不動産会社と同行し、細部まで確認することが重要です。

住宅購入で後悔しないためには、カタログやランキングだけで判断せず、必ず実物を見て触れて決めることです。予算や間取り、立地、デザインへのこだわりを整理したうえで、各社の物件を比較検討しましょう。もし判断に迷ったり、より詳しいアドバイスが必要な場合は、無料相談フォームからお気軽にご連絡ください。経験豊富なアドバイザーが、あなたの家族に最適な選択をサポートします。

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