飯田産業の建売住宅は、10年後も問題なく住み続けられます。
実際、埼玉県内の中古流通データを分析すると、築10年前後でも新築時の約9割の価格で取引されていました。そこから、10年経っても十分に価値が維持されていることがわかります。
一方で、10年間ノーメンテナンスで住めるわけではありません。外壁塗装や給湯器交換などの修繕費は、10〜15年程度で130万〜220万円程度が目安といわれています。
「10年で価値がなくなる」と不安視する必要はありません。しかし「10年放置しても価値が維持できる」と楽観視するのも、少し危険な面があります(注)。
この記事では、
- 劣化しやすい場所とその費用
- 30年保証の本当の条件
- 中古流通データにもとづく資産価値
上記を、アップライト合同会社とクラシエステート株式会社の実務データをもとに解説します。
注:筆者の感覚では、実際のところ10年ノーメンテナンスという飯田産業の住宅はたくさんあり、そのうちのほとんどで問題が起きていません。ただ、一般論として「木造住宅はノーメンテで住むものではない」といわれている点は押さえておいてください。
この記事は宅建士資格を保有するアップライト合同会社の立石秀彦が制作しました。
飯田産業の建売で10年後に劣化しやすい場所

家が劣化するというと、「そろそろ寿命なのでは」と不安になる方もいます。ですが、劣化にかかわるカ所には2種類あることを知っておくと、必要以上に心配せずにすみます。
- 構造にかかわる部分(土台・柱・梁など)
- 消耗する部分(外壁・設備・内装など)
構造は、適切な施工であれば10年程度で問題が出ることは、まずありません。
一方で、設備や外壁などは話が別です。
こちらは飯田産業に限らず、木造住宅であれば必ず向き合うことになる部分で、時期が来れば手を入れる前提で考えておく必要があります。
例えば、10年前後で特に注意しておきたいカ所をあげると、以下のようになります。
- 外壁:紫外線や雨風で塗膜が劣化。10年前後で塗り替えの目安
- シーリング(コーキング):外壁の継ぎ目のゴム状素材。ひび割れると雨水侵入の原因に
- 屋根:外壁と同様、10年前後で塗装や点検が必要
- 防蟻:薬剤の効果は5年程度が目安。シロアリ対策として定期施工が必要
- 給湯器:耐用年数は10〜15年程度
- 水回り(キッチン・ユニットバス):設計上の耐用年数は10〜15年程度
- クロス・建具:日々の使用で徐々に劣化。10年で交換を検討する家庭も多い
外壁塗装などはもう少し後に実施できる場合もありますが、給湯器の交換などは待ったなしのケースも多いです。住宅設備類の設計標準使用期間は10年程度で、短い場合は4年や7年ということもあります。
次の章では、この劣化に対して実際にどれくらいの費用がかかるかを見ていきます。
飯田産業の家を10〜15年間維持するために必要な費用

飯田産業だけでなく、一般的な建売住宅は、「購入してから何もしなくていい」わけではありません。
新築時の性能を保つには、時期ごとに一定の費用がかかります。
以下は、築0〜5年、5〜10年、10〜15年の3期間に分けて、発生しやすい費用をまとめたものです。
物件の立地条件(潮風の影響を受けやすい沿岸部かどうかなど)や施工精度によって差が出るため、あくまで目安として見てください。
標準ケースの費用目安
| 時期 | 主な内容 | 費用目安 |
| 築0〜5年 | 定期点検(無償)、初期不具合の補修対応 | ほぼ0円 |
| 築5〜10年 | 防蟻工事(シロアリ対策) | 10万〜20万円程度 |
| 築10〜15年 | 外壁・屋根の塗装、シーリング(コーキング)打ち替え、給湯器交換 | 120万〜200万円程度 |
10〜15年間のメンテナンス費は、合計130万〜220万円程度が目安です。
とはいえ、賃貸だった場合の家賃と比べると、決して大きな負担ではないというのが実感です。ただし、この費用をあらかじめ考えておき、無理のない住宅ローンを組むことも大切だと感じます。
修繕多めケースの費用目安
以下のような条件が重なると、費用がふくらみやすくなります。
- 日当たりや風当たりが強く、外壁の劣化が早い立地
- 施工時のシーリング処理が甘く、早期に打ち替えが必要になったケース
こうした場合は、10年間で250万〜300万円程度を見ておくと安心です。
逆に、点検のたびに小さな補修を積み重ねている物件では、10年目の一括工事を抑えられるケースもあります。
筆者の個人的な経験では、外壁の選び方でも劣化の進み具合と費用の大きさが変わってきます。白系の無難な色の外壁は、比較的劣化しにくいと考えています。青系は紫外線による劣化が進みやすく、色あせてしまいがち。こういった点も、クラシエステートでご案内しますので、お気軽にご相談ください。
飯田産業の30年保証は「30年間修理無料」という意味ではない

「飯田産業は30年保証だから安心」という人もいますが、この点は慎重に判断してください。
30年保証は条件を満たした場合の延長保証であって、30年間ずっと無償修理が続くという意味ではありません。
保証の基本構造
飯田産業の保証は、まず10年間の初期保証があります。
これは新築住宅に法律で義務づけられている瑕疵担保の期間で、構造耐力上主要な部分と雨水の侵入を防止する部分が対象です。
一方、10年目以降も保証を延ばすには、条件があります。
一般的に、築10年を超えると5年ごとの節目で、売主指定の業者による有償の点検・メンテナンス工事を受けることが必要になるケースが多いようです。
つまり、「30年保証」は「30年間何もしなくていい」というものではなく、「30年間決められたタイミングで有償メンテナンスを受け続けた場合に維持できる保証」と考えるべきでしょう。
保証とメンテナンス費は別物
ここも混同せず、分けて考えてください。
- 保証:構造上の欠陥や雨漏りなど、一定の不具合が起きたときの無償修理の対象範囲
- メンテナンス費:外壁塗装やシーリング打ち替えなど、劣化を防ぐために定期的に発生する費用(前節で触れた費用)
保証があるからといって、外壁塗装や設備交換の費用まで無償になるわけではありません。
むしろ、保証を維持するための有償メンテナンスという費用負担が発生するわけです。
保証の対象外になるもの
地震・台風・豪雨・火災などの自然災害による損傷は、保証の対象外です。こういった損傷に対しては、火災保険や地震保険で備える必要があります。
「劣化対策等級3なら75~90年住める」は本当か

飯田産業の建売住宅を検索すると、「劣化対策等級3だから75〜90年住める」という説明をよく見かけます。
間違いではありませんが、この数字だけを見て安心するのは、ちょっと早計かもしれません。
「75〜90年」というのは構造躯体の寿命
劣化対策等級3は、建物の構造躯体(土台・柱・梁など)が、通常の維持管理のもとで大規模な改修工事をせずに使い続けられる期間の目安です。
国が定める基準で、木造住宅における最高等級にあたります。
ただし、これはあくまで「構造」の話です。
外壁、屋根、給湯器、水回り設備、クロス、建具といった部分は、対象に含まれていません。
外壁や屋根は10年前後で塗装や打ち替えが必要になりますし、給湯器やユニットバスは10〜15年程度で交換時期を迎えます。
まとめると、以下のように考える必要があります。
- 構造躯体:適切な維持管理のもとで75〜90年程度、大規模改修が不要
- 外壁・屋根・設備:構造とは無関係に、10〜15年単位で個別の修繕・交換が発生する
「劣化対策等級3=ほぼメンテナンスフリー」ではなく、「土台や柱は長持ちするが、それ以外の部分は別途手入れが必要」というのが実態に近い表現です。
飯田産業の建売は10年後も「新築時の9割の価値」

飯田産業をはじめとする建売住宅を検討するとき、気になるのが10年後のリセールバリューです。
ネット上では「建売は10年で価値がゼロになる」という極端な意見も見られます。
実際の市場データはどうなっているのでしょうか? この章では、飯田産業(飯田産業グループホールディングス全体の物件を含む)の、10年後の価値をデータで読み解きます。
本調査は、クラシエステート株式会社およびアップライト合同会社が実施しました。調査にあたっては、各物件の建築年次における国土交通省の地価公示データ(実勢補正係数1.15を適用)と建物再調達原価(坪55万円・法定耐用年数22年定額法)から新築時価格を推計し、現在の中古売出価格と比較しています。インターネット上の公開情報(埼玉県内)をスクレイピングして収集し、Phthonで作成した独自プログラムによる売り出し価格との照合を行っています。飯田グループホールディングス(飯田産業・一建設・アーネストワン・タクトホーム・東栄住宅・アイディホームなど)の中古戸建て流通データを元に検証しています。
築10年前後の売出価格を調査すると「新築時の9割」程度の価値が残存
結論からいうと、飯田産業グループの家は、10年経過した時点でも新築時の約9割前後の価格帯で中古市場に売り出されていることがわかりました。
一部ネットの書き込みにあるような、「10年で二束三文になる」ということはないといっていいでしょう。
以下は、埼玉県内で流通している築8〜12年(平均築9.5年)の物件データを集計した結果です。
・新築時推定価格(平均):約3,718万円
・築10年前後の売出価格(平均):約3,366万円
・新築時からの残価率:約90.5%
・年間下落額(平均):約37万円/年(年間下落率 約1.0%)
再調達価格から割り出した新築時推定価格「約3,718万円」に対して、現在の売出価格は「約3,366万円」です。
その差は約352万円。
その間、賃貸住宅に住んでいたとすると、家賃だけでもおよそ1,800万円。諸費用を含めると、2,000万円近い住居費がかかっていたことになります。
そう考えると、10年住んで損はしていない、というのが現状だといえるでしょう。
ここでは川口市の戸建て賃貸を想定し、家賃月額15万円程度と仮定しています。
10年後の資産価値は「メーカー名」より「立地」で決まる
なぜ10年経っても約9割の価格を維持できるのでしょうか。
理由は、戸建て住宅の価格構造にあります。
木造戸建ての建物部分は、税法上の耐用年数(22年)に沿って年々減価していきます。 その結果、築10年時点での建物残価は、新築時の約54.5%(約900万〜1,000万円前後)まで下がります。
建物が約800万円目減りしているにもかかわらず、総額が大きく崩れないのは「土地価格」があるからです。
戸建ての資産価値は、築年数が経つほど「建物割合」が減り、「土地割合」が高くなります。 特に近年の首都圏・近郊エリアのように地価が堅調な地域では、土地価格の上昇が建物の下落分を相殺します。
つまり、10年後にいくらで売れるかを決定づけるのは、飯田産業という「建物メーカー名」ではなく、以下の「立地・土地条件」です。
・最寄り駅からの徒歩分数
・接道状況(道路幅員、間口、公道か私道か)
・土地の形状(整形地か不整形地か) ・周辺の成約相場推移
一建設やアーネストワンの流通事例を見ても、駅徒歩圏で土地形状が良い物件は、理論積算査定額(土地代+減価後建物代)に極めて近い水準、あるいはそれ以上で成約しています。
飯田産業の建売を将来売却する前提で選ぶなら、「建物のブランド」を気にするよりも「10年後も需要がある土地かどうか」を見極める視点が重要といえるでしょう。
プロ目線の住宅チェック
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実際に飯田産業を買った42人は何に不満を感じた?

飯田産業の建売住宅を実際に購入した人は、何に満足し、何に不満を持っているのでしょうか。
クラシエステートとアップライト合同会社が共同で実施したアンケート調査(購入者42人)から、傾向がはっきり見えています。
実は、不満の声が集中したのは、次の2点でした。
- 断熱性能:アルミサッシが中心のため、価格を考えれば仕方ないという声がある一方、4人に1人程度は低い評価をつけている
- 内装の仕上げ:クロスの浮きや建具の立て付けなど、現場ごとの施工精度のばらつきが指摘されている
一方で、コストパフォーマンス・耐震性能・立地については高評価でした。
特にコスパは、「賃貸の家賃並みの支払いで広い戸建てに住める」という声が目立ちます。
つまり、飯田産業の建売は「構造や価格面は信頼できるが、仕上げの細部は物件ごとの当たり外れがある」というのが実態です。
この後悔ポイントは、記事前半で触れた「構造は長持ちするが、消耗部分はばらつきがある」という考え方とも一致します。
調査の詳細(自由回答のコメントやオプション費用の実額など)は、以下の記事で解説しています。
当社の独自調査に基づく、本当に住んでいる人の生の声です。ぜひ上記の記事も参照してみてください。
飯田産業の建売を買う前に確認したい7項目

ここまでで、「飯田産業の家は構造・躯体はしっかりしているが、仕上げにばらつきがある」というお話をしました。
そこで、契約前に、以下の7点は自分の目で確認しておいてください。
飯田産業・購入前チェックリスト
- 床下:湿気やカビの有無
- 基礎:ひび割れ(ヘアクラック程度か、幅の広いものか)
- 外壁:継ぎ目やシーリングの施工状態
- 建具:ドア・窓の開閉、立て付け
- 小屋裏:断熱材の施工漏れ
- 排水:雨の日の水はけ、外構の勾配
- 周辺環境:昼夜・晴雨での違い
特に断熱材の施工漏れや基礎のひび割れは、素人目では判断が難しい部分です。気になる物件があれば、契約前にプロの目でチェックしておくと安心です。
溝口社長が無料で建物診断を行います
クラシエステート株式会社では、仲介手数料無料で、なおかつ購入前の無料住宅診断(ホームインスペクション)を行っています。結果「問題がある」とわかれば、正直に「この物件はやめておきましょう」とアドバイスすることも。公式LINEならニックネームでもお問い合わせいただけますから、登録後「インスペクションお願い」とお送りください。
「この物件、大丈夫だろうか」と思ったら、クラシエステートの溝口社長が仲介手数料無料で内覧に同行し、住宅チェックを行います。
ホームインスペクションの一次調査に相当する内容を、プロの目線で確認します。
飯田産業を買ってよい人・慎重に判断した方がよい人

ここまでの内容を踏まえ、また筆者の経験を加味すると、飯田産業の家が向いている人・向いていない人は次のように考えられます。
買ってよい人
- コスパを優先したい人
- 耐震性能を重視する人
- 内装の細部は自分で調整・改善できる(あまり気にしない)人
慎重に判断した方がよい人
- 高級感のある仕上げを求める人
- 断熱性に強いこだわりがある人(追加費用を見込む必要あり)
- 「引き渡し後は何もしなくていい」と考えている人
結局のところ、飯田産業の建売は「価格と構造の安心感を取るか、仕上げの細部にこだわるか」という判断になります。
飯田産業の家は標準的な内装で、おしゃれとは言えないが、普通にちゃんとしているという水準です。たとえば子育て世帯であれば「子どもがクロスを汚しても、あまり気にならない」というメリットがあります。筆者としては、そういった点も含めて、子育て世帯に向いているなと感じています。
さて、最終的には、物件ごとの状態を確認したうえで判断するのが確実です。迷ったらお気軽に溝口社長に相談してください。
LINE登録後、溝口あてにネットの物件情報のURLを送っていただければ、その物件についてAIの一次診断+溝口の詳細判断をお付けして返信します。
