「新築で2,000万円台から」「すぐ住める」
そんな手ごろさが魅力の一建設の建売住宅。特に子育て世帯や共働きファミリーには現実的な選択肢として人気です。
一方でネット上には「手抜き工事だった?」「対応が悪い?」といった不安な声もあります。実際どうなの?と迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、八王子市エリアで一建設物件を実際に仲介してきた宅建士の視点から、以下のテーマについて詳しく解説します。
- 一建設の建売住宅の特徴
- 八王子エリアにおけるリアルな印象
- トラブル事例・口コミとどう向き合うべきか
多くの建売住宅を見てきた筆者自身の経験を元に、一建設の実像に迫ります。
この記事はクラシエステート株式会社の溝口が制作しました。
一建設が「ひどい」というネガティブな口コミ

本記事を制作するために、ちまたで「一建設の物件はひどい」という口コミがどれくらいあるのか、まずアメブロや、レビューサイトをサルベージしてみました。
結論として「安く買えて満足」という意見も多く、ネガティブな口コミだけを抜き出すのに、若干時間がかかりましたが、複数の事例から典型的なパターンが見えてきました。
一建設に関する悪い口コミをじっくり見て行くと、3種類に分類できます。
- 安っぽい(ダサい)
- 寒い(暑い)
- 施工が雑(仕上がりに難あり)
この章では、上記の3点を検証します。
一建設の物件が「安っぽい」「高見えしない」のは事実か?

実際のところ「安っぽい」かどうかは主観的な判断でもあり、口コミが本当か間違いかを判断するのも難しい状況でした。
ひとことで言うなら安っぽい!ほんとこれに尽きるよね。実際他社と比べて安い!だから我が家でも買えたのですが。そこは感謝してます! (出典:アメブロ)
この方は、実家(注文住宅)と比較して安っぽい点があると指摘しています。
その他にも「安っぽい」という口コミを詳しく読んでみると、だいたい注文住宅と比較して安っぽく見えるという意見のようです。
とはいえ、一建設の設備や建材は、標準的なグレードのものを採用することが一般的。キッチンやユニットバスは、グループ会社のファーストプラス社製のものを中心に、LIXIL(リクシル)やウッドワンといったメーカーの製品を採用しています。タマホームやアイダ設計、アーネストワンと比較しても、特に遜色のない設備を入れているため、安っぽく見える理由は、設備のグレードそのものではないでしょう。
原因はこれでは?
筆者の感覚として、安っぽく見える原因は「色のチョイス」などにあると思われます。つまり、内装設計を担当した建築士のセンスの問題が大きいのではないでしょうか?
購入前にデザイン面で妥協しない姿勢は、確かに必要です。どれも同じに思えますが、実際に物件を見てみると、それぞれカラーや細かい仕様が異なります。
また、一建設では建築中に購入の申し込みを行うと、一部内装・設備のカラーが選べる場合があります。記事後半で解説する「リーブルチョイス」という仕組みです。
一建設の物件が「寒い」のは事実か?
意外と多かった「寒い」という口コミ。「暑い」という意見もありましたが、そちらは少数派でした。
しかし「寒い」といっても、その状況はさまざまです。実際の口コミを見てみましょう。

10月末なのに床が冷たい
pikさん
数日住んでみて、10月末なのに床のフローリングがかなり冷たく生活に支障が出ているレベルです。以前は賃貸マンションの2階に住んでいたので、こんなにも差がでるのかと正直後悔しております。(出典:Yahoo!知恵袋)
意外と多い「寒い」という意見。
こちらはマンションと比較している事例が多かった点が印象に残りました。木造建築とRC造のマンションを比較したら、寒い可能性はあるでしょう。もし、この点がどうしても気になる場合は、同じ価格帯でマンションを探すことが解決策になります。
上記の口コミも「それまで住んでいたマンションと比較して寒い」という書き込みでした。
また個別の物件をひとつひとつ見ていくと、施工のレベルによって本当に「寒い」物件があるかもしれません。
万が一にもそういった物件を避けるため、経験豊富な不動産会社に物件をチェックしてもらう方が安心でしょう。
一建設は「施工が雑」は本当か?
筆者自身も「この物件は施工が雑だな」と思ったことは、確かにあります。ただ、確率としては多くはなく、また一建設もほかのハウスメーカーも特に違わないという印象です。
具体的な「施工が雑」という口コミとしては、以下のような例があげられます。

押入れの壁に凹みがあった
名無しさん
購入時、押入れの壁にソフトボール位の大きさの凹みがあり一建設の事務所に連絡し修理を頼んだところ新築だから壁板を新品と交換して治すと言っていたが担当監督の人が修理に来たが凹みにクロスを張るだけで修理をしてくれない!(出典:マンションコミュニティ)
そういう物件があることは、複数報告されています。「階段からクギが出ていた」「床が波打っていた」などなど、具体的な不具合報告も確認できました。
この点については、購入前の内覧時にしっかりチェックして、自己防衛するしかないでしょう。
一建設をはじめとする飯田産業グループだけで、年間4万棟の住宅を建てているといわれています。仮にその0.05%がハズレ物件だとすると、年間20組の家族が外れ物件をつかんでいることに……。
「契約前に厳しくチェックする」「1つの物件だけ見て決めず、複数物件を比較していいものを見つける」といった対策が必要だとわかります。
なお、ハズレ物件の見分け方については以下の記事で解説しています。気になる方はご参照ください。
また、現場での物件確認サポートについては、クラシエステートまでご相談ください。多摩地区で多くの物件を見てきた経験から、アタリ物件を探すお手伝いを行っています。
お問い合わせフォーム|クラシエステート株式会社
なお、ここでハズレ物件を0.05%と推定したのは国土交通省が2018年9月14日に発表した住宅瑕疵担保責任保険における事故率のデータに基づいています。
【筆者実体験】未完成物件で見落とされた“外構トラブル”

実際にあった八王子市内の事例です。
お客様が未完成状態(更地)の物件を契約。その後、造成工事で敷地前のガードレールが撤去され、駐車スペース右前方に新たにガードポストが設置されました。
このポストが想定以上に邪魔になり右折・出庫時にハンドル操作が難しくなるという事態になってしまったのです。
図面では「駐車可能」としか表記されておらず、実際に設置される構造物まで反映されていませんでした。
このように、「建物そのもの」以外に関連する外構や分譲地内整備も、未完成時点では意外と見落とされがちです。
【プロからのアドバイス】未完成建売で“思わぬ落とし穴”を避けるために
未完成物件は、完成前だからこそ価格も条件も魅力的。
でもその反面、「まだ見えないもの」がある分だけ、見えてからでは遅い失敗リスクも含んでいます。
実際にあったような、 「図面にはなかった構造物(ポスト・電柱・段差など)があとから設置され、暮らしに支障が出た」 といったケースは、決して特別なことではありません。
だからこそ、未完成建売を選ぶなら――
図面だけで判断せず、現地を自分の目で確認する:ガードレール・電柱・勾配など、図面にない情報を現場で拾うことが重要です。
「外構図」「造成計画書」も事前に確認しておく:駐車場や門柱の位置など、完成時の配置が具体的に分かります。
"車の出し入れ"や"通行"の想定をプロと一緒にシミュレーションする:車種や使い方によって、同じ間口でも使い勝手は大きく違います。
「見えない部分を見抜く」のがプロの役割
建物の間取りや設備はパンフレットやモデルハウスで確認できます。
でも、住んでから支障になるのはたいてい「図面に載っていない外構や敷地まわり」です。
だからこそ、未完成物件を選ぶときほど、プロと一緒に「図面にない暮らしやすさ」を見極めることが、一建設で後悔しないためのカギになります。
データと資料から見る一建設の特徴

一建設は飯田グループホールディングスのグループ企業の中でも中核を担う会社と位置づけられています。飯田グループホールディングスは年間売上1兆5000億円規模と巨大な企業グループで、グループ全体として良質で安価な住宅の供給を掲げています。
中でも一建設は高品質な住宅を手頃な価格で供給する「ちょうど良い家」というコンセプトが特徴。過剰なものは避けつつ、本質的な品質と快適さを掲げた「リーブルガーデン」シリーズを中核とし、平屋の建売分譲住宅や注文住宅、分譲マンションの供給も行っています。
この記事では特に中核を担う商品であるリーブルガーデンについて解説しています。リーブルガーデンは安全性と品質と効率的な工程、そしてコスト管理に重点を置いた商品です。
耐震性能が注文住宅に劣るということはない
よく聞かれる「注文住宅と比べて建売住宅は強度が弱いのではないか」といった心配に対しても、鉄筋コンクリートベタ基礎に13ミリ鉄筋を200ミリピッチで配筋する仕様を標準採用し、耐久性・耐震性・防湿性についてかなり高いレベルを確保しています。
また耐震性能や耐久性については、近年法律が改定され、「住宅の品質確保に関する法律(品確法)」などによって厳しく規定されていますので、原則として建売住宅と注文住宅で大きく強度や性能が違うということはないでしょう。
またネガティブな口コミについてはすでに紹介していますが、肯定的な口コミも多く、特に注目したいのは、オリコン顧客満足度ランキングで「建売住宅ビルダー部門(首都圏)」の顧客満足度第4位という高いポジションを獲得していること。
オリコンの調査は「一建設で後悔した」という声とは対照的な結果となっています。特に評価されたのは、住宅の構造と設計、また引き渡し時の住宅確認について。それぞれ65点以上の高得点がついています。
建売住宅ビルダー(首都圏)|オリコン顧客満足度ランキング
【八王子の場合】実際に仲介して感じた“建売としての完成度”

八王子エリアは東京都区内に比べて、敷地に余裕を持たせることができます。
そこで、八王子エリアの一建設物件はゆとりある玄関や土間収納、家事がしやすい動線、さらに「リーブルチョイス」によるカラーセレクトなど、建売でも暮らしやすさと"自分らしさ"の両立ができる点が大きな魅力です。一建設で後悔する声とは対照的に、実際の完成度は高いと感じています。
広い玄関&土間収納付きが嬉しい
八王子は敷地にゆとりがある分、玄関スペースが広めの物件が多く、ベビーカーや自転車をそのまま置ける土間収納付きの間取りもよく見かけます。子育て中のファミリーには非常に好評です。
収納力は優秀、生活動線も標準以上
主寝室のウォークインクローゼットや階段下収納など、「必要な場所にしっかりある」収納設計はさすが大量供給型の完成形ともいえる内容でした。生活動線もシンプルで、家事動線のストレスが少ない印象です。
「リーブルチョイス」でセミオーダー感覚も可
未完成物件で契約したお客様は、「床や外壁の色、扉のデザインなどを自由に選べる」ちょっとした注文住宅体験をされました。
号棟ごとに全く同じ家が並びがちな中で「自分らしさが出せた」と満足されていました。
また、ネガティブな口コミの項目でも触れた建売住宅の一部が「高見えしない」「安っぽく感じる」という問題も、自分自身で納得のカラー・デザインを選ぶことで解消できます。
一建設の物件に使われる設備類は、ファーストプラス、LIXIL、ハウステック、TOTOなど品質に問題のないメーカー製ですから、安っぽく見えるかどうかはカラーや組み合わせの問題。センスに自信がある人は、ぜひリーズナブルチョイスを利用してみてください。
一建設の建売住宅って、実際どう?仲介してわかった4つの魅力

ここからは、八王子市内に限らず、多摩地区で多くの物件を仲介してきた実感を元に解説していきましょう。
価格が安い=買える現実に届きやすい
私が八王子エリアで実際にご案内していると、他社の同じ立地・同じスペックの建売と比べて、100〜300万円ほど安いということは正直よくあります。
もちろん安い理由は、間取りや仕様がある程度パターン化されていたり、工期を短くする工夫がされていたりするから。でもこれは「手抜き」ではなく、「無駄を省いて効率的に作る」ってことなんです。
結果として、「買えるかどうかギリギリ」で悩んでいたご家族が、現実的に手の届く選択肢として検討できるようになる。それって、ものすごく大きな価値だと思います。
住宅性能評価書付きで、見えない安心が“見える化”されている
一建設の家は全棟で「住宅性能評価書」がついています。
耐震性や断熱性、劣化対策などが第三者機関によってチェックされているから、「なんとなく安いから不安…」という気持ちが軽くなるんです。
評価書があることで、後々、売却や賃貸に出すときも信用になるので、資産性の面でも強いポイントですね。
住宅評価制度について|ダウンロード
引渡しまでがスムーズで「家が欲しいタイミング」に間に合う
建売住宅の良さは、「建物がすでにある」こと。
とくに一建設の物件は、工期も販売も効率的に進んでいるので、「今の家賃がもったいないから早く引っ越したい」「子どもの入学に間に合わせたい」という方にとっては、ピッタリの選択肢になります。
契約から引渡しまで3週間から1ヶ月程度と、スピード感は求められる一方、すぐにお引越ししたい方にもおすすめできます。
「リーブルチョイス」で、ちょっとだけ“注文住宅気分”も
意外と知られていないんですが、未完成の物件を早めに契約すると、床の色・建具・外壁などを自分で選べる「リーブルチョイス」が使えることがあります。
これは建売では珍しいセミオーダー制度。
同じ分譲地でも「他の家とちょっと違う雰囲気」にできるので、満足度も愛着も全然違いますよ。
「建売=全部同じ」っていうイメージをちょっと変えてくれる仕組みです。
著者も、早期契約頂きお客様と一緒にハウスメーカーのモデルハウスにて外壁やフローリングなど楽しいひと時をご一緒した事が多数あります。ご夫妻で打ち合わせし、その間著者がお子様に遊んで頂くという構図です!笑
まとめ|“残念な建売住宅”に出会わないために、プロと一緒に選ぶという選択

一建設をはじめとした飯田グループホールディングスの年間売上は1兆5000億円規模。毎年4万棟の住宅を供給しています。
その一部に不具合がある物件が存在し「一建設を買って後悔した」という人がいる可能性もあります。ただ、深刻なトラブルの割合は、住宅市場全体で約0.05%です(国交省の資料による)。
建売住宅は図面で見ると“どれも同じ家”に見えるかもしれません。でも実際は、「誰が、どう建てたか?」で微妙な差が生まれます。
だからこそ安心して購入できるように、我々仲介業者が存在しているのです。一棟一棟を丁寧に確認し、信頼できるプロと一緒に「当たり」を見極めていくことが、後悔しない家選びのカギです。
建物の診断や仲介手数料は無料です
クラシエステートでは「この建売、買って後悔しない?」をプロが無料でチェックします。仲介手数料無料で、なおかつ中立的なアドバイスを行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
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「そもそも新築建売がいいのか、中古住宅がいいのか」といった疑問にも経験とデータに基づいてご返答しています。
ひとことで言うなら安っぽい
たてうり子さん(52)